【書評】よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話
漫画でわかるカルト宗教と問題の本質と「住」の話題に行く前に覚えて欲しいこと
[人物紹介 ●:(メン)フクロウ博士 ○:ミミズク]
●タイトル画像の広告をネットで見たことある?
〇一時期よく表示されてましたね。
●この度、コミック化されたので書評しておこうかなと。
〇宗教興味ない人は?
●宗教に限らず男の振る舞いに関して学ぶとことがある。
荒木ッズ以外の異教徒も無神論者も唯物論者も必見。
※荒木ッズ…面倒くさい『ジョジョ』信者のこと。
フクロウ博士が信仰しているとか。
よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話 (ヤングマガジンコミックス)
- 作者: いしいさや
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/12/20
- メディア: Kindle版
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●ちなみに電子書籍版の値段は756(なごむ)円。
全然なごめません。
〇いや出版社もそんな狙いで価格つけてないでしょ。
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漫画でわかるカルト宗教と問題の本質
本作の中で宗教名は明言されていませんが「エホバの証人」です。
玄関に子供連れで来て聖書を置いていくあの人達です。
あらすじは作者が子供時代を振り返り棄教に至るまでを描写しています。
Twitterに投稿したものがバズったらしく連載に至った模様。
絵柄はよく言えば素朴というかまぁ下手です。
しかし実録ものなのでこの絵柄が少女が書いていると考えるとアリです。
主人公は物ごころついた時から母親が熱心な信者で宗教活動に参加させられます。
父親もいるようですが信者でないようで明らかに描写が少なく距離感があります。
漫画の中で描写されるイベントを羅列すると。
・輸血禁止
・誕生日を祝うの禁止
・サンタはいない
・女の子でも地味服推奨
・学校で校歌や国家を歌えない
・クラス委員投票(人間の政治)に参加禁止
・肉はいいが血は食べてはダメ(ステーキはウェルダンとか?)
・信者以外との恋愛結婚禁止
・もちろん婚前交渉禁止
・マスターベーションも禁止
・というか生涯独身が良い
・親の葬式(仏教)で合唱とお焼香禁止
・上記のルールを守ると死後に楽園にいけるそうです。
※人間以外の畜生は入国禁止
当然ですが主人公の少女は孤立します。
この作品を理解するのに一番いいのが次のシーンです。
寝ぼけて奉仕活動に行きたくないという娘に母親が鞭による折檻をします。
うわー。
そう現実は漫画のようにわかりやすい悪役はいないのです。
この母親も悪い人ではありません。
頭は悪く見えますが。
ただしこの「神がいて戒律を守るのが正しい生き方」。
これを否定することはできません。
神様がいるかいないか誰も知らないからです。
宗教否定派の人間は他者の価値観を否定していて危険です。
ただ現代社会でこの生き方はリスキーだという話です。
そして子供に孤立するような生き方をさせるのが良い親でしょうか。
信仰は大人になってから選ばせればいいのでは?
キリストだって信仰に目覚めたのは大人になって啓示を受けてからです。
年取って改宗した人間を許さないほど神は了見が狭いのでしょうか?
むしろ現代社会と比較したうえで宗教を選べる人間の方が信心深いはずです。
子供に選択の自由を与える。
この母親がその考えに気付いたのならこんな本は発売されなかったはずです。
本書を読んだ親御さんには是非、この考え方を実践してもらいたい。
宗教に限らずです。
しかし子供を信じて任せることの難易度は高いです。
何しろ人間は相手を信じるのが何より苦手な生き物なので。
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〇つまり博士は宗教嫌いなの?
前の記事といい。
●別に信じたい人は信じればいいよ。
博士の知り合いに某カルトの人がいたけど勧誘とかしてこないし弁えた人はいたよ。
かなり良心的な人間で無礼な無神論者よりはよっぽど上等だとさえ思ったよ。
まぁ教義的に現代社会と軋轢が生じにくいタイプだったみたいだけど。
〇誘って来たらどうなっていたの?
●人の縄張りに入ってきたらどうなるか教えるだけだね。
動物だって守っているルールを守れないというのはとても危険なことなんだよ。
〇博士がカルト信者よりヤバいのはわかりました。
それで今回何が言いたかったの?
●梟茶房は衣食住のサイト。
ここを訪れるほとんどの人間は宗教的制限など受けていないはず。
これは選択肢が多いということ。
だからこそ社会との軋轢を生むような選択は避けて欲しい。
服ならいい歳をして全身ブラックコーデとかTPOを弁えないとか。
次回から「住」の話題になるんだけど家って最も社会と隔絶された空間になる。
だから何でもいいという考えは危険だよということ。
〇見られないなら家は好きにしていいのでは?
●その辺は次回以降に。
ただ「信仰こそ至上であとはカス」みたいな人間は現代社会で生きにくいのはこの漫画が教えてくれる。
「自分さえ良ければいい」というのはベクトルが違うだけで同じ考えなんだよ。
●こっちは悲壮感のない宗教もの。
理由は「村」と言う閉鎖的なコミュニティで育っているから。
〇一般人がいなければ差別や劣等感もないと。
それでも縛りプレイ過ぎて僕は無理ですね。
●神様がいるかは知らないけど僕もせっかくの人生は面白おかしく生きたいね。
〇神様なんかいないとかいう人かと思ってましたよ
●「パスカルの賭け」でググるといいいよ。
僕は合理主義者だからね。
2018/01/15追記。この記事が人気だったので調子に乗った博士が…
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