スーツの上はジャケット単品として使えるのか

ジャケット編第4回。加えてジャケットの詳細パーツについて説明

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[人物紹介　●:(メン)フクロウ博士　○:ミミズク]

〇それでスーツの上は単品で使えるんですか？
●結論から言います。
　上級者は使えるけど初心者はやめておけ
〇身も蓋もない
●要はデザインや形にディテールや他のアイテムとの組み合わせなど考えられるならいい。
　何も考えずにスーツの上を流用するとバランスが取れない。
　なので初心者はまずお店でジャケット単品で売っているものを買うべき
〇そもそもスーツの上とジャケット単品で何が違うんですか
●定義はない。
　例えば傷みやすい生地はズボンに用いないからジャケットだけ。
　着丈が短め・ポケットがカジュアル・デザインが派手など傾向はあるけど絶対じゃない。
　使いまわそうなどと考えないのが無難。
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前回で紺色無地・梳毛のジャケットを最初に買うということを説明しました。

今回は細かいパーツについて説明します。

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他にも種類がありますが店頭に並ぶのはほとんどが以下の①～⑨です。
そして一般的なデザインだからこそ他の服と調和し着回しが利きます。

①肩

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　肩にパッドという副資材を入れた方が格好良く見える。
　逆にパッドを入れないとリラックス感が出て着心地もいい。
　最近のジャケット単体の販売だとまず肩パッドは入っていない。

②ラペル

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　図のような「ノッチドラペル」を選んでください。
　他の形は主張が激しいので着回しできません。

③胸ポケット

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　左から順に
　箱ポケット　　…スーツにも使われる一般的な形
　バルカポケット…胸の局面に合わせた良い仕立て
　パッチポケット…布を張り付けたカジュアルなデザイン
　上記のどれを選んでもいいがポケットのないデザインは変化球なので選ばないこと。

④前ボタン

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　左から順に
　２つボタン…ボタン２つの一般的デザイン
　ダブル…ボタンが左右で対になるようにデザインされている
　段返り３つボタン…一番上のボタンは使わない３つボタン。イタリア製に多い。
　ダブルは上級者向けなので他の２つを選ぶ。

⑤腰ポケット

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　左から順に
　フラップポケット…スーツにも使われる一般的な形。屋内ではしまう
　パッチポケット　…布を張り付けたカジュアルなデザイン
　玉縁ポケット　　…屋内だけを想定した上品なデザイン

　どれを選んでもい良い。

⑥袖ボタン
　開閉できる「本切羽」と開くように見せかけた「開き見せ」がある。
　袖丈を調整する場合は「開き見せ」の方が容易。

⑦着丈
　お尻を半分から全部隠す程度。
　最近はジャケットにはスーツより短めの丈が多いですがお尻が半分以上出るものは短すぎです。

⑧ベント

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　ジャケット背面の切り込みで数が多いほど動きやすい。
　ベントがないものはタキシードなどに用いられるのでそれ以外を選ぶ。

⑨裏地

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　シルクやキュプラ、ナイロンなどの滑りやすい素材が使われる。
　「総裏」が一般的な仕様だが「背抜き」は生地が少ない分涼しく着られる日本製に多い仕様。
　ジャケットを畳むときに裏側が見えてしまうので見た目重視なら「総裏」。
　涼しさ重視なら「背抜き」が良い。